結婚のメリットは経済的に助け合えること、それ以外の要素を補完し合うものではない。
男性の年収と女性の美しさはつり合わない。
はろー、yukiです。
久しぶりのブログ更新。
少子高齢化の問題を考える時、少子化と高齢化は分けて考えたく、今回は少子化に焦点を当てた内容です。
シンクタンクのレポートを参考に、少子化の原因にもなっている結婚について述べます。
まず、未婚割合についてです。
1950年から2020年までの70年間において、50歳時の未婚割合をみると、男女ともに右肩上がりになっています。
2020年では、男性で28.25%、女性で17.81%。
1990年では、いずれも5%を下回っているので、その増加率はすさまじい。
90年代以降は「失われた30年」と言われており、その結果の一つが婚姻率に表われているのではないでしょうか。
初婚男女の年齢差をみると、同年齢が22.3%、3歳以内に収まっているのは71.8%。
年齢差が4歳以上の男女夫婦の方が、割合としては低いことになります。
次に、婚姻数の減少についてです。
婚姻数の減少ペースをみると、2001年から2018年では年率1.8%。
2019年から2021では年率5.5%と、減少ペースが速まっています。
この背景の一つに、結婚するつもりのない人の割合が男女ともに増加したことにあります。
また、女性は20代のうちに結婚するものとされていましたが、2010年以降は30代の成婚率が高まりました(晩婚化)。
ですが、20年を超えると、その30代の成婚率も低下傾向にあります。
上記の一生結婚するつもりのない人をみてみる(p.17)と、2021年では、男が17.3%、女が14.6%。
※対象は18~34歳の未婚者
この割合も男女ともに右肩上がりになっています(調査は1982年から)。
未婚割合の増加と婚姻数の減少は、結果的には同じではありますが、それぞれのレポートにある「初婚の年齢差」や「結婚への意識」で示されているデータが興味深いです。
二つを強引に紐づけて考えると、結婚は年齢の近い人としがちであるなら、結婚する気のない若い人が増えれば増えるほど、婚姻数は減少していくのではないでしょうか。
結婚したくてもできない人が増えた、という声が聞こえる一方で、そもそも結婚したくない人も増えた、というのが近年の傾向のようです。
個人がそういった気持ちを持つのとは別に、世の中にそういった人が増えている、という客観的な事実があります。
似ているようで全く違う二つの因子へは、それぞれの対策が必要になると思います。
最後に、参考になる調査も紹介します。独り身(シングル)の貧困についてです。
調査では、1985年と2000年の男女のデータが示され、男性の未婚が増えたこと、女性の離別・死別が増えたことが述べられています。
この傾向は2000年以降も見られるのではないでしょうか。
結論では、「雇用形態等」と「有業率」、「本人年収」、「年金の受給状況」、「世帯の金融資産」の五つの指標が出され、それらの人がいずれにもおいても厳しいとなっています。
この調査を踏まえ、将来のことを考えてみると、未婚の女性も貧困になる可能性が大きいでしょう。
男性は若いうちは仕事もあって稼げるので貯蓄ができますが、中高年になった時が心配です。
将来の日本では、解雇規制が緩和されている可能性もあり、この場合、男性も職を失いやすくなります(女性も同じ)。
死別の女性は、女性は男性よりも長生きする傾向にあるので、そういった環境になりやすいのでしょう。
離別の女性は、シングルマザーであれば、若い女性についても貧困化にあると言えそうです。
結婚して家庭を持つというのは、男女ともに経済的に助け合う要素が、ますます重要になりそうです。
どちらかに経済的に依存するのではなく、助け合う、というのがポイント。
女性の社会進出が進むほど、この要素が重視されると思います。
男性の年収と女性の若さ・容姿といった別要素のつり合いではなく、年収は年収、年齢は年齢、外見は外見といったように、同じ要素で近しい人を選んでいくようになると思います。
以上