雪ん子パースペクティヴ

読むとちょっとタメになるエントリー。

【起業失敗】なぜかを具体例から考察する。

日本社会は本当に起業が成功しにくいシステムなのか。

 

はろー、yukiです。

 

経営論やアントレプレナーシップを専門的に学んでいなくても起業はできる。

誰にでも起業をする機会はあり、その理由も様々です。

その一方で、起業が失敗に終わる理由は単純で、「事業を継続できなくなったから」です。

 

業種固有の課題にこだわらず、もう少し初歩的な段階にスポットを当てて失敗する理由を考えてみたいと思います。

 

まずは具体例をみてみましょう。

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雑誌制作の職場で編集・ライティングを担当していたTさん。

勤務年数は10年ほどで、一時は管理職にも就いた。

制作物は主に経営者へのインタビューで、ビジネスの専門性よりも、経営者個人の人情を描きだすことが求められた。

 

起業後の事業内容は大まかに下記の通り。

一般人を対象とした「自分史」を制作し、取材から納品まで、印刷工程を除けばほとんどを自社で行った。

経営者という枠にとらわれず、「一般人にも後世へ残す歴史がある」というアイディアが発端にあった。

 

無料のWebサービスで、ホームページを開設。ブログも始める。

第一のターゲットは高齢者のため、画像を大きくし、読みやすい文体でキャッチコピーを用意。完成予想図も公開。

自身の編集・ライティングの経歴のほか、他サービスよりも価格設定を低く設定した点もPRに含めた。

 

事業を開始して半年以上が経つも、顧客が現れない。

ブログの更新も止まった。

 

こうしたビジネスモデルの場合、取材する顧客ができて、初めて制作物が生まれる。その制作物をもとに、次なる顧客へのPRをすすめる。制作物の量が増えるに伴い、多様な顧客や潜在ニーズにも対応していけるようになる。

肝心なのは営業活動だ。

営業経験のないTさんにとって、その点が早期の失敗という結果につながった。

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非常に分かりやすい例だと思います。

この他にも、会社勤めと並行しながら難関な国家資格を取得し、士業として開業する。その社内で比較的優れた技術力を持ったITエンジニアが独立をする。

いずれも「営業活動」と「ニーズ」を深く考えていない状況下での起業です。

 

そうした起業の良くない点を詳しくみていきましょう。

 

 

1. 客観的な判断

起業に関する本を読めば、大体は書いてあることです。すなわち、「一度冷静になれ」。

 

自身で考えたアイディアはとても魅力的に思え、さぞ成功するだろうと思いがちです。

こうしたことは起業に限らず誰もが通る道ですが、そうした自惚れを回避する方法はあります。

 

その方法は誰にでもあるもので、その人固有のものですが、実際に使えるかどうかはその人の自制心に因りますし、効果は経験に比例すると思います(経験の多い方が効果的な方法をよく知っている)。

 

ちなみに、僕は「もう一人の自分を用意する」です。

僕の場合、様々なことを分析したい質なので、「自分の選択が妥当だったか」「適切な判断だったか」といったことをよく考えます。

自分を客観視するということですが、周りに意見をくれる人がいればそちらを頼る方が断然良いと思います。

 

 

2. 足りない人材

会社という組織には様々な役割が必要ですので、その分の人材を確保するよう、あらかじめ動いておくべきです。

 

法務や経理は会社の責任者として自身も理解を深めるために、最初の段階では用意することもないかもしれませんが、重要なのは「事業を継続するため」の必要な人材です。

上記の例でいえば、明らかに営業のポジションが欠けていました。

 

営業出身の起業家ならば、自身が営業活動をするので、商材を用意できる人材を求めるでしょう。

 

おそらく創業時に頼ることとなるその人材は、後に大きな影響を会社に及ぼすことになるでしょう。そういったところまで見える人が読んでおきたいのが「起業家はどこで選択を誤るのか――スタートアップが必ず陥る9つのジレンマ」という本(詳細は省く)。

 

職人の独立や飲食の暖簾分けと比較して、自分の考えているビジネスが明らかに独特だと感じたら、足りない人材は用意した方が良い(資金が圧迫されるかもしれませんが、身を切らないと得るものも少ない)。

 

 

3. 周到なマーケティング

職人の独立や飲食の暖簾分けなどは、あらかじめ市場が決められていて、既存の事業者がいる分、顧客を一から探すといったこともなく、始めのハードルは低い。

 

一方、あまり人が参入していない市場は、顧客の選定が非常に難しい。

アイディアの内ではマスの層はこの辺りだろうと考えていても、実際と異なることは当然にあります。これはマーケティング不足です。

 

ニッチの強みは、参入企業が少ないために、自身が障壁を築きやすい点にあります。それは低い価格設定であったり、多様なオプションであったり様々でしょう。

起業を考える時、そうしたニッチで考えをすすめていった方が楽しいので、上記にもありますが、冷静さを欠くこととなります。

マーケティングをすると当然、ニーズがみえます。顧客が分かって初めてアイディアが具体化することもあると思います。

 

 

最後に、起業に関する統計資料をみると、他の起業家と交流する機会のある人の方がうまくいくことが多いと示されていることがあります。

 

もちろん、それでもうまくいかない人はうまくいきませんが、他者との交流は成功する確率を高めてくれると思います。

もともと人との交流が好きでない人や、年齢が上がると交流を避けるようになる人もいます。

そういった人たちが起業をうまくいくようにするには、強引にでも人の輪に突入するしかない。

お金があるなら大学院に行くとか、セミナーに積極的に参加するとか。

 

日本社会のシステムを語るよりも前に、自身の小さな社会を見直すことが大切ですね。

 

 

以上。