読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

雪ん子パースペクティヴ

読むとちょっとタメになるエントリー。

君の会社、課税逃れ用に買収するんで、よろ。

従業員はどう思うんですか。お給料が減らなければいいんですか。

 

はろー、yukiです。

 

2016年4月に公開されたパナマ文書。

合法的な手段を用いて著名人や企業が課税逃れをしている現状を明らかにしました。

パナマ文書の正当性やタックスヘイブンの合法性は議論の余地があると思いますが、少なくとも記載されることによって心象を悪くした政治家は多いですよね。

その一例を下記からどうぞ。

jp.reuters.com

 

リンク先にある画像を参考に。

http://static.reuters.com/resources/media/editorial/20160408/panama-papers.gif

 

アイスランド前首相シグムンドゥル・グンロイグソンは辞任し、新たに4月7日にシグロウル・ヨハンソン前漁業・農業相が就任しました(アイスランドの人名はカタカナにしても読みづらいです...)。

www.afpbb.com

 

一方、ウクライナ大統領ペトロ・ポロシェンコは現任しています。ちなみに彼は親ウクライナ派。

www.jiji.com

 

そのほか、親族や友人が記載されていたとされるイギリス首相キャメロンやロシア大統領プーチン、中国国家主席習近平がいます。


アイスランドにかつてあったアメリカ軍事基地や、対ロシア政策に直結するウクライナ、AIIB(アジアインフラ投資銀行)に早期から参加したイギリス、そしてロシアと中国。
このメンバーを踏まえると、パナマ文書流出の背景にはアメリカの存在があると思いました(もちろん、ロイターの恣意性もあるでしょうが)。

参考までに、ロイターによるパナマ文書に関するニュース一覧は下記。

jp.reuters.com

 

タックスヘイブンについてはエンロン事件というものがあります。

それについて述べられている書がこちら。

こちらで登場するのはケイマン諸島。パナマといい、中南米ですね(アメリカの影が...違うか)。 

 

 

個人的には、今回のパナマ文書流出問題。日本での盛り上がり方は2010年、ウィキリークスやエドワード・スノーデン等が公開したアメリカの国家機密(NSAによる盗聴など)漏洩問題に近いと感じました。

肌感覚がない、という意味で。

 


そして、僕が推したいのは次の記事。

jp.reuters.com

 

インバージョン。
国税庁による定義は下記。

自国に本拠を置く多国籍企業グループが外国に法人を設立し、この外国法人がその企業グループの最終的な親会社になるようにする組織再編成等の処理をいう。通常は、この処理の過程又はこれに伴って、内国法人に外国親会社又は外国関連会社に対する多額の負債が計上され、また、内国法人の保有する資産(外国子会社株式や無形資産)が外国親会社又は外国関連会社に移転される 

 

分かりやすくすると次のようになります。

「多国籍企業の日本本社」が、税負担の軽い外国に「支社」を設立。本社が持つ組織・機能を支社へ移し、最終的に外国支社を本社にするというもの。

 

ロイターの記事ではそれが、「アメリカ製薬大手ファイザー」が「アイルランドの製薬会社アラガン」を買収後、本社機能を移転させる、というようになります。

ロイターでのインバージョンは下記のように説明されています。

インバージョンでは通常、米国企業がより小規模な外国企業を買収した後に本社を買収先に移転。節税目的に納税地を変更するものの、主要な事業や経営陣は米国内にとどまる

 


続いて取り上げられているのが、利益剥がし。

多国籍企業が米国での課税利益を縮小させるために行う幅広い金融取引を指す。よく見られる手法としては、新たに登記した外国企業の米国子会社に債務を積み上げ、税率の低い海外の新たな納税地に利払いの形で米国利益を移転することが挙げられる

 

つまり、「多国籍企業のアメリカ本社」が、税負担の軽い国に「支社」を設立し、本来アメリカ本社ですべき納税義務を支社に移す。その後、納税にかかる利息支払いは、負担が軽い中で行われ、本来の利払い負担額から差し引かれる分が利益として計上される。
(間違っていたら、ご指摘ください。このあたり、簿記・会計の範囲だと思います。)


企業による租税回避は一見、僕たちの日常から離れているように思えますが、稼ぎの良い企業から税負担を除いてしまうと、貧富の差は縮小しませんよね。
福祉や教育といった社会インフラに当てられる予算は、個人の消費税だけでなく、企業の納税(法人税!)からもあります。
歳出と歳入、です。

例えば、配当所得の課税方式を分離課税にして損益通算を行うか、総合課税にして配当控除を受けるか。これは節税対策になるでしょう。
ですが、タックスヘイブンを利用した租税回避などは、厳しく言えば合法的な脱税。

世の中のお金の回り方がもう少し綺麗になるといいですね。
あと、税・会計はなぜこれほど難しいのか。

前回の記事、参照(ネズミ捕りのあたり)。 

snowworldsnow.hatenablog.jp

 



以上。